ジャックが登場する「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」はストップモーション・アニメと呼ばれるコマ撮りの人形アニメの一種で、ボディを少しずつ動かし、表情の違いなどはパーツを差し替えで撮影されています。
これ、可動フィギュアの仕様になんとなく似てると思いませんか?
特撮リボルテックを企画するときにジャックを思いついたのは自然な流れだったのです。
つまり特撮リボルテックのジャックを使って「人形アニメごっこ」を誰でもできるんじゃないか?ということですね。
もちろん本格的なものは難しいにしても、デジカメを使った数コマのWEB用アニメなんかは気軽に作れそうです。手脚の長いジャックはオーバーアクションが映えますから。試してみてください。
レイハリーハウンゼンの例を持ち出すまでもなく、CG時代になる前、かつての海外映画の怪獣特撮といえば人形アニメが主流でした。
特撮と人形アニメは切っても切り離せないものだったといえるでしょう。
公開時には知る人ぞ知る存在だった「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」でしたが、その後じわじわとキャラクターグッズなどで市民権を得ていった感があります。ヴィネット風の、よくできたフィギュアもいっぱい出ているので、今回は劇中のように自在に動くフィギュアで対抗してみました(笑)。
世界観を造形に取り入れるのは海洋堂の十八番ですが、リボルテックではコンセプトを逆転したわけです。
とはいっても、飾り台はやっぱり背景世界をたっぷり取り入れた凝ったものにしました。でないと「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」をフィギュア化する醍醐味が失われてしまいますから。
ディスプレイモデルと可動トイの融合は、特撮リボルテックの重要なテーマのひとつです。
特徴的な細長い腕はまっすぐではなく、少しカーブがついています。
こうすると腕をまっすぐ伸ばした時や肘を曲げた時も人間らしい自然なラインになります。小さな工夫ですがポーズをつけた時も見た目がこれで全然違うんですよ。
劇中でくるくるかわる表情をフィギュアでも再現して楽しんでもらいたい!という事でSurprise(びっくり)、Threatening(おどかし)、Tricky(企み)、Thinking(考え中)の4つの表情とポーズ付けのアクセントとして活躍する手を3種制作しました。
さらにディオラマ風飾り台が付き、これだけの付属品がついて¥2,850はかなりお得だと思います(頑張りすぎました)。
日本の怪獣ファンがその作品を見るや、「やってくれた!!」と絶賛の声をあげたのが、「ガメラ / 大怪獣空中決戦」(1995)のガメラとギャオスが暴れる特撮シーンであった。
「スターウォーズ」(1977)のモーション・コントロール・カメラの合成シーン以降、突破口を造れず悶々としていた日本特撮に、スーツアクターの入るぬいぐるみ怪獣なのに入念な特撮カットの設計、飛行シーンや超音波光線、プラズマ火球に使われた効果的なコンピューター・グラフィックスのうまさ、人類の終末が迫るハードなストーリーと金子修介監督のドラマ部分と樋口真嗣特技監督の特撮シーンのドラマティックなカット編集で世界でも類例のないSFモンスター映画が眼前に現れたのだ。
すべての要求をモンスタースーツとギニョールの数タイプで立体造形化した原口智生氏の力量が樋口監督の演出を支えていた。
ぬいぐるみでも物語と演出次第で、いくらでも世界と戦えることを実証した日本特撮映画が大きく変る分岐点となったのが「ガメラ / 大怪獣空中決戦」であった。 (特撮研究家 池田憲章)
フィギュアについても語りましょう。ガメラと聞いて誰もが思い浮かべる「飛行ポーズ」を、下半身の差し替えで再現できるようにしました(さすがに首や腕を引っ込めての回転飛行は出来ませんが…)。
今回この差し替えをできるだけ簡単にしようと、腹部のカバーにあたる部分を軟らかい素材で成型しました。この「軟らかい素材」は原型では表現できないため、中国の工場から届いたサンプルではじめて確認できるのですが、思った以上にストレスなく、カバーを外す必要のないスムーズな差し替えが可能となりました。そのうえ腹部が大きく曲がることを利用して、より多くのポーズを取らせることもでき、一層「遊びの幅」が広がったと思います。
劇中でもその発射シーンに誰もが圧倒された必殺技「プラズマ火球」も、透明素材に塗装を重ねることでスクリーンの迫力を再現しました。口の中で爆発するように炎があふれ出すこのシーンも、以後の特撮映像に直接影響を与えた描写でした。
「特撮映画の革命」平成ガメラを作ったからにはその敵役ギャオスを対峙させたくなるのもまた必然。
この映画において、本当の意味での「主役怪獣」として人類と戦うのは実はギャオスなのですから。
ギャオスは直立姿勢でガメラと闘いますが、むしろ「空飛ぶ怪獣」として飛行するポーズこそ、本道。
このフィギュアでも、直立姿勢をデフォルトとしつつ、飛行ポーズをとらせることができるか、が大命題でした。
映画の撮影では別に飛行用のモデルが製作されてますが、フィギュアでは、直立姿勢の着ぐるみスーツタイプのものを、飛行用モデルの形状に「変形」させることができるか?が重要だったのです。
そのため、初期の開発段階では翼の中央でパーツがバッサリと2分割されていました。羽根を曲げられるようにしたかったのです。
ただ、飛行時のシルエットがどうしても美しくなく、「生き物っぽく見えない」としてこの案は消滅。
プロポーションとギミックを両立させる方法はないか…と試行錯誤していたところ、同時期に進行していた「大魔神」の帷子(スカート部)に採用した軟質素材が思いのほか効果的(良く動き、ディテールもシャープ)で、これを取り入れることにより、切れ込みを入れずに曲げることができるようになりました。
途中から折るように曲げても、リボルバージョイントが保持してくれます。
結果、大きく羽ばたくことはもちろん、地上に降り立った際に後ろ側にたたむ様子も自然にとれるように。
また、飛行時に、アゴをあげ、首と頭が直線になる様子を再現するためにも、喉部分を別パーツとし(ここにも柔らか素材を使用)、アゴの上げ下げに連動して喉をカヴァーするようにし、差し替えなしで「直立時の鎌首をもたげたような首」→「飛行時の首をまっすぐ伸ばした首」を実現しました。
ここ、かなりうまくいったと思いますので、ご注目を
ガメラ、ギャオスとも、海洋堂の動物フィギュアマイスター松村しのぶが原型を制作。フィルムの怪獣を正確に写し取りながらも、より生物らしいプロポーションやディテールを吹き込む手腕にご注目を。
実在の生物からディテールをコピーするといった、ありがちなリアル感アレンジではなく、「本当にいたらこんな姿かも…」という想像力をかき立たせてくれる微妙なさじ加減は松村の真骨頂。
飛ばせても立たせても格好良いギャオスですが、やはり実物を手に取って頂き、触って遊んで頂くことが一番魅力をお伝えできると思います。
とくにこのギャオスは手にしたときの驚きがケタ違いですので、是非店頭でお確かめください。